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症状から探す

症状から疾患を探すことができます。

ここで記載した病名は代表的な疾患であり、これ以外にも様々な病気があります。

症状が続くときは早期に整形外科を受診してください。

肩の痛み、しびれ、機能障害

肩の痛み、しびれ、機能障害

非外傷性

◆ 肩が痛い

1)肩関節周囲炎  

   肩関節の拘縮で関節が固まってしまった状態

   安静時痛と運動痛もあり

2)肩腱板損傷、腱板断裂

   肩関節内の腱が切れて起こる障害

   運動痛が主な症状で他動的には(他人の力では)動かすことができる

3)石灰沈着性腱板炎(激痛)

   安静時の激しい痛み。急激に発症する

4)化膿性肩関節炎

   肩関節内が化膿している状態。

   糖尿病などの基礎疾患がある患者さんに多い

   注射後に発生することがある

5)頸椎症、頚椎椎間板ヘルニア

   肩周囲の自発痛。

   頭を後ろにそらすと痛みが強くなることが多い。

◆ 腕を上げようとしても力が入らない、入りにくい

1)頸椎椎間板ヘルニア

   ヘルニアが肩を上げる筋肉を支配している神経を圧迫して起こる麻痺

2)腱板損傷、腱板断裂

   断裂が大きくなると腕を上げにくくなります

3)腋窩神経麻痺

   三角筋が麻痺して挙上が困難

​4)肩甲上神経麻痺

   ​腱板の筋肉が麻痺して挙上不能

  外傷性(外傷直後から発症)

◆腕を上げることができない、極めて行いにくい

 

1)上腕骨近位端骨折

   上腕骨の肩関節部分での骨折、痛みや、腫れも伴う

2)肩腱板断裂

   痛みあるいは脱力感で挙上困難。通常、肩の腫れは少ない

      

3)肩関節脱臼 

   激しい疼痛で挙上不能。腋窩神経麻痺も合併する例あり

   速やかに整復するべし    

      

4)肩関節脱臼骨折

   所見は肩関節脱臼とほぼ同じ

5)肩甲骨骨折

★外傷性腱板断裂について

 肩を強打して腱板が切れると2-4週間程度自動挙上ができなくなることが多い。腱板の損傷の範囲が大きい場合、さらに長期間挙上ができず、手術を行わなければ挙上ができなくなることもあります。

☆肩腱板断裂と50肩(肩関節周囲炎)の違い

 腱板は腕を上げる腱のうちの一部がこわれたために、腕が上がりにくかったり、痛みがでます。一方、50肩は関節周囲が炎症を起こし癒着して動かない状態です。

 車輪に例えると

腱板断裂は車輪のベアリングの一部が壊れて動きにくい状態で、50肩は車軸がさび付いて動かない状態です。

肘の痛み、しびれ、機能障害

非外傷性

◆ 肘が痛い

1)上腕骨外側上顆炎(テニス肘)

   肘外側の痛み。

   物を持ったり、タオルを絞ると強い痛みが出現

2)変形性肘関節症

   肘の運動痛、肘の可動域制限、

   時には尺骨神経麻痺(薬指と小指がしびれます)

 

3)遠位上腕二頭筋腱炎、上腕二頭筋腱付着部炎     

   肘掌側の痛みと腫れ  病院で原因不明といわれた

   前腕回旋運動で痛みがでる 

4)外側型野球肘

   投球時に肘の外側が痛い。野球少年に多い。

   多くのばあい、離断性骨軟骨炎である

5)内側型野球肘

   投球時に肘の内側が痛い。

   年代によって損傷部位が変化する

6)後方型野球肘

   投球時に肘の後方が痛い。

外傷性(外傷直後から発症)

◆肘の痛み、腫れ

1)骨折(上腕骨遠位端骨折肘頭骨折、橈骨頭骨折)

  肘周囲の骨折です。肘の腫れ、疼痛、変形が主な症状

  転倒や転落、交通事故で起こりやすい。

2)肘関節脱臼

  肘関節の脱臼です。骨折を伴うこともあります

  肘の腫れ、疼痛、変形が主な症状

3)肘関節靭帯損傷

  肘関節の靭帯損傷です

  損傷の程度によって治療法を選択します

★外側靭帯不全で後外側回旋不安定性は診断に苦慮することがあり

  手をついて立ち上がる時に肘外側に痛みや動揺性を感じやすい

  

手の痛み、しびれ、機能障害

 非外傷性疾患

◆親指を動かすと手首の親指側が痛い

1)ドケルバン病

  親指を広げたり曲げると手首が痛い

        妊娠後期から出産後1年、更年期の女性に多い

 

2)母指CM関節症

  親指を背側にそらせると手首と親指の間がいたい

  厚い本を持ったり親指に力を入れると痛い

◆手関節を動かすと手首が痛い

1)キーンベック病(手首の中央が痛い)​

  手首の中央にある月状骨が壊死してくる病気

  掌を机について体重をかけると強く痛い

2)三角繊維軟骨損傷、TFCC損傷(手首の小指側が痛い)

  手首の小指側がいたい。

  手首を小指側に曲げると痛い。

  手の捻挫や骨折後に発症しやすい

  尺骨突き上げ症候群に合併しやすい。

3)尺骨突き上げ症候群(手首の小指側が痛い)

  尺骨が橈骨よりも長い場合に起こりやすい。

  手首の小指側が痛い

  症状は三角繊維軟骨損傷とほぼ同じ

4)手関節ガングリオン(主に手首の中央が痛い)

  手首を背屈すると痛い

  手首背屈が腫れることがある

5)変形性手関節症

  手首が長年かけて徐々に壊れてくる疾患

  手首を動かすと痛い

  指の腱が切れることがある

◆指を動かすといたい、「カクッ」と引っかかる

1)指バネ指、弾発指

  親指から小指まですべての指に起こりうる。

  朝起床時に症状が強いことが多い

  指を曲げると痛い、引っかかる

◆指が曲がらない

1)屈筋腱断裂(長母指屈筋腱断裂、深指屈筋腱断裂)

  指を曲げる腱が切れて指が曲がらない

  変形性手関節症やリウマチなどで腱断裂がおこる

2)指バネ指、弾発指(重症例)

  バネ指が重症化すると指が曲がらなくなることがある

​3)前骨間神経麻痺(親指と人差し指が曲がりにくい)

  原因不明の神経麻痺

  親指と人差し指が曲がらない

  感覚障害は起こらない

4)指拘縮

  関節が固まって動かない状態

  肘・前腕・手の外傷後、指や手の手術後に発生しやすい

  へバーデン結節やブシャール結節で指拘縮が起こる。

  予防が重要。

  不幸にも動かなくなった場合はリハビリ、装具治療、手術などを駆使して治療する。

◆指が伸びない

1)伸筋腱断裂(長母指伸筋腱断裂、総指伸筋腱断裂

  指伸筋腱が切れて指が伸びなくなる

  MP関節より近位で腱がきれるとMP関節が伸びない

  PIP関節で切れるとPIP関節が伸びない。ボタン穴変形になる可能性がある

  DIP関節近くで切れるとDIP関節が伸びない。

  マレット変形になりさらに進行するとスワンネック変形を呈する。

2)指バネ指、弾発指(重症例)

3)指MP関節のロッキング

4)橈骨神経麻痺、後骨間神経麻痺

5)デュピュイトラン拘縮

  手の平に球状や紐状のしこりができて指が伸びにくい

  多くは注射で改善

◆指を触ったりたたくと激しく痛い

1)グロムス腫瘍

  物が指に当たると激しく痛い

  寒いと痛い、冷水で痛い

  原因不明といわれることが多い

  

    

◆指がしびれる あるいは、指が痛い

1)手根管症候群(親指から薬指までのうち1本あるいは複数本)

2)肘部管症候群(小指と薬指が1本あるいは2本)

3)ギヨン管症候群

◆親指の付け根の筋肉がやせた

1)手根管症候群、正中神経麻痺

◆小指の付け根の筋肉がやせた、手の背側の筋肉がやせた

2)肘部管症候群

 

 外傷性(外傷直後から発生)

◆手首が痛い

1)橈骨遠位端骨折

2)尺骨遠位端骨折、尺骨茎状突起骨折

3)舟状骨骨折

4)有鈎骨骨折       

5)月状骨(周囲)脱臼

◆手が痛い(指と手首の間が痛い)

1)中手骨骨折

2)第一中手骨基部骨折(ベネット骨折)

◆指が痛い

1)指の骨折(基節骨骨折、中節骨骨折、末節骨骨折)

2)母指MP関節尺側靭帯損傷Stener Lesion 含む)

 

3)母指MP関節撓側靭帯損傷

4)PIP関節脱臼、脱臼骨折

       

5)PIP関節掌側板骨折

6)中節骨陥没骨折

7)マレット骨折

◆指が曲がらない

1)屈筋腱断裂

2)指の関節内骨折

3)指の脱臼、脱臼拘縮

4)腱の癒着

◆指が伸びない

1)長母指伸筋腱断裂(手首を折ったあとや手首をぶつけた後に発生)

2)伸筋腱断裂

3)指の関節内骨折

4)指の脱臼、脱臼拘縮

5)腱の癒着

◆指が切断された

◆子供の指が動かない

1)腱の断裂

 

2)関節内骨折

3)腱の癒着

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