交叉点症候群(intersection syndrome)、

轢音性腱周囲炎

​交叉点症候群は手関節から前腕遠位にかけて起こる腱の炎症の一つです。

原因:手関節の掌背屈(手首を前後に曲げたり伸ばしたりすること)を繰り返すスポーツや活動などで発生します。手関節掌背屈で手首を背屈する筋肉・腱(短橈側手根伸筋と長橈側手根伸筋)と親指を広げる筋肉・腱(短母指伸筋と長母指外転筋)が交差する部位で擦れて、炎症を起こし、疼痛や、轢音を生じる疾患です。

症状:前腕遠位(手首のすぐ近く)橈側(親指側)に軽い腫れを認めることがおおい。手関節や母指を動かすと手首から前腕にかけて痛みと轢音(ギシギシといった音、感触)が発生します。この轢音をアメリカではwet leather crepitus(湿った皮の摩擦音)と表現されています。

治療:保存治療が有効です。ほとんどの場合、手関節と母指の安静、消炎鎮痛剤等で治癒します。仕事等でやむを得ず手を酷使する場合はスプリント(手の装具)で強制的に手首を固定します。

手関節を背屈する筋・腱(ECRL,ECRB)と親指を広げる筋・腱(EPB,APL)が前腕で交叉します。

交叉点で筋・腱が擦れて炎症が生じます。

前腕遠位(前腕の手首側)が腫れています。

この部位に圧痛(ここを押すと痛い)があり、手首を動かすとギシギシと濡れた皮革同士が擦れているような感触を触知できます。

40歳 女性 仕事で手をたくさん使った後から発症

疼痛が強く日常生活に支障をきたしているため、即効性が期待できるステロイドを

発赤部に注入しました。

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​札幌 クラーク病院 肩肘手外科 佐々木勲

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