肩腱板断裂、肩腱板損傷
 

1. 肩腱板とは

 

上腕骨と肩甲骨をつなぐ板状のスジ(腱)

 

・腕を上げたり下げたりするときに、上腕骨頭を肩甲骨に引き寄せてぐらつかないように支えます。

・4枚の腱からできています。

   棘上筋腱

   肩甲下筋腱

   棘下筋腱

   小円筋腱

​上腕骨

肩甲骨

 

2. 肩腱板断裂とは

 肩腱板のうち1つ以上が切れて、肩に痛みや機能障害が出る疾患です。

棘上筋腱断裂.PNG
 

3. 腱板断裂の原因

 外傷性断裂変性断裂があります。

外傷性断裂:転倒などで肩や肘を強打したり、重い物を急に持ち上げて腱板が切れた場合

変性断裂:使いすぎで腱板が擦り切れたり、加齢で腱板が老化して徐々に断裂した場合

 

4. 主な症状

痛み:運動痛が主ですが、安静時にも痛みがでることがあります。

機能障害:症状が進むと腕の挙上(バンザイなど腕を上げる動作)が困難になります。

 

5. 診断

診察と画像所見から判断します。

レントゲンで骨や肩全体の形態を確認し、MRIやエコー検査で腱板の断裂の有無や腱や筋肉の状態を判断します。

☆断裂肩腱板のMRI像

☆正常肩腱板のMRI像

 

6. 治療

安静:炎症が強い場合はできるだけ肩を安静にします。

 

注射:炎症や疼痛の改善させるために注射を行います。

リハビリ:関節の柔軟性を向上させ、残っている腱板と筋肉の

      機能を強化します。

手術:痛みが強い場合や手が上がらない状況が続く場合は手術を行います。

    通常は断裂している腱板を修復します。

    断裂が大きすぎて修復が困難な場合は人工関節置換術を行います。

    特に、反転型人工肩関節は大変有用な治療法です。

 

★腱板が切れているだけでは手術対象にはなりません。

 保存治療で多くの方は症状が改善します。