​橈骨・尺骨骨幹部骨折
橈骨・尺骨骨幹部骨折とは

どんなケガ

  前腕中央部に発生した骨折

原因

  転倒や転落、交通事故などで発生

治療

  小児の場合:変形が少なければギプス治療、変形が大きい場合は手術治療。

  大人の場合:多くの場合手術を行います

骨折の特徴

 ✔受傷時の合併損傷が比較的多い

   神経、血管、筋、脱臼、などが起こることがあります

 ✔骨がつきにくい

   この部位は骨がつきにくく、治療に長期間を要することが多い

 ✔手術後の腫れ、筋肉・神経のダメージ

   橈骨は様々な筋肉や神経に囲まれており、手術時に筋肉を切ったり神経をよけますので、

   筋肉や神経にダメージが起こります

以下詳細に説明
​★骨幹部とは?

​長管骨(腕や足などの棒状の骨を長管骨といいます)の両端を除いた中央部分を骨幹部といいます

前腕には尺骨と橈骨の2本の長管骨があり、それぞれ尺骨骨幹部、橈骨骨幹部といいます

症状

1、腫れ:骨折部を中心に前腕が腫れます

​2、変形:骨折部で曲がり前腕が変形します

​3、疼痛:骨折部に痛みが出現

合併損傷

1、神経損傷:骨折の部位によって正中神経麻痺、橈骨神経麻痺、尺骨神経麻痺などが発生する可能性があります

2、血管損傷:橈骨動脈、尺骨動脈が切れたり詰まることがあります。多くの場合、どちらか一方が障害されても困りませんが、両方の動脈が損傷されると手が壊死したり萎縮する可能性があります。

3、手関節・肘関節の脱臼:手関節で遠位橈尺関節が脱臼するとガレアッチ骨折

              肘で橈骨頭が脱臼するとモンテジア骨折といいます

治療

小児:ずれが少ない場合やずれが戻る場合はギプスで治療を行います。

   一方、ずれが大きくずれが戻らない場合は手術を行います

大人:多くの場合手術を行います。

   手術を行う理由は以下の通りです。

 a、骨が付きにくい:この部位は骨の接触面積が少なく、接触部が軽い外力でずれやすい。

 b、関節が硬くなりやすい:ギプスで治療する場合、肘と手関節も含めて固定します。

     固定が長くなると肘、手関節、前腕回内外の動きが悪くなります。

治療例

★30歳代女性.階段から転落し受傷、手術を行い合併症なく骨癒合しました。

使用したプレートはロッキングプレートです。

 

ロッキングプレートはプレートとスクリュ-が咬みこんでロックするため強力な固定力が得られます。

★50歳代女性、約25年前の治療例。バイクで転倒し受傷、開放性骨折。

約2か月で合併症なく骨癒合が得られました。

✔古いタイプのプレートで固定しています。現在はロッキングプレートを用いることが多い。

​★14歳男児 左橈骨尺骨骨幹部骨折 スポーツ時に受傷

橈骨と尺骨が骨幹部で骨折しています。

骨折部に一致して皮下出血を認めます。

更に尺骨神経領域の知覚が脱出し、筋力も低下していました。

術後の写真です。

手術で閉創しましたが腫れがひどく、血流障害が発生する可能性がありましたので

手術翌日に創を開放し、数日後に閉創手術を行いました。

閉創手術でも閉創しきれなかった部分は糸をかけておきました。

閉創手術の数日後に創を完全に閉じたところです。

クラーク病院上肢センターは 

肩、肘、手の疾患、外傷に対し高度な医療を優しく提供しています。

 

Fax : 011-782-4850

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​札幌 クラーク病院 肩肘手外科 佐々木勲

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